どうも。
ガキの頃は、「お子さまランチ」が嫌いだった。
お子さまランチの内容が嫌いだったのではない。
別にハンバーグもエビフライも食えるし、日本の国旗が真ん中に突き刺さっているケチャップライスも食える。
では、お子さまランチの何が嫌いだったのか。
それはお子さまランチを食べることで、お子さま扱いされてしまうということが許せなかったのだ。
お子さまのことをお子さま扱いしても特に何の問題もないのだが、当時の俺は、お子さまでも大人の食べ物を食わせろ思っていた。
人生経験も浅い小学生で、本当に「お子さま」のくせに、お子さま扱いするなと本気で思っていた。
要は大人と同じようなメニューが食べたかったのだろう。
そのせいか、小学生の頃なんてレストランでは自ら進んでお子さまランチを頼んだことはなかったし、大人が食べるような普通のメニューを頼んでいた。
それで親も別に何も言わなかったし、自分の好きなものを注文して良いと、いつも自由にさせてくれた。
親には感謝している。
それから大人になってから、お子さまランチを食べてみたことがあるが、「なかなかいけるやん!」と思ってしまった。
そう、お子さまランチ自体の味や中身は、特に何の問題もないのである。
ガキの頃は大人の方が自由度が高いなと感じていたので、早く大人になりたいと思っていた。
まあ、ガキは背伸びしたくなる時期なのかもしれない。
大人と同じような扱いをして欲しいと思っていた頃が懐かしい。
メニューの内容とかではなく、
我が子がお子さま扱いして欲しくなくて、お子さまランチを嫌いと言っても、どうかそこは怒らず、その背伸びしたい気持ちを汲み取ってやって欲しい。
そいつはそうやって、大人の階段を一歩ずつ歩んでいるのだから。
おしまい。