ここでオススメの書籍を紹介しておきたい。
坂口恭平さんの「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」という書籍だ。
これは、phaさんの「ニートの歩き方」という書籍の中で紹介されていて、存在を初めて知ったのだけど、主に路上生活者の暮らしぶりを記録したものである。
いや、なかなか面白かった。
何が面白かったのかと聞かれれば、まず、路上生活者の暮らしぶりは、そんなにマスゴミなんかで言われているほど悲観的なものばかりではなく、むしろ、自由な生活を謳歌している者が、数多く存在しているという点だ。
行政の暗黙の了解のもと、公有地に、段ボールなどを使用して、自分なりの家を建て、都市の中に独自の空間を築いている様には、思わず笑ってしまったし、興奮と感動、憧憬と羨望を抱いた。
公園を自分たちのトイレやキッチンとして活用し、コンビニをトイレと冷蔵庫として活用し、ゴミ置き場を資源採集の出来るスポットとして活用し、パチンコ屋ではタバコを拾い、居酒屋の周辺でカセットコンロを拾う。
毎月の家賃や電気代なんかも払わずに、公有地に住み着くその図々しさに、呆れて言葉を失うと同時に、路上生活者たちは、案外、巧妙で計算高いのだなと思わされた。(まあ、俺も、コンビニのトイレは無料なので、常日頃お世話になっているけど)
既存の社会システムを変えることなく、独自の生き方を模索していくその姿に、かっこいいとさえ思えたし、なんか変に、新たな可能性も感じられた。
「都市型狩猟採集生活」
上手い表現だなと思わされたし、この書籍を読んでから、俺の目には、都市が資源豊富な採集場所や狩場に思えてきたw
路上生活者が、都市の余剰資源で生活するということだから、この生活は、ある程度経済発展がなされた社会じゃないと実現しないなと思ったし、確かに、この本の通り、日本はモノを捨てすぎだろとも思った。(コンビニ弁当を廃棄するなら、必要な人にあげて下さい。そして俺にも下さい)
既存の社会システムを変えることなく、自分の意識やものの見方を変革し、新たな視点を加えること。
この言葉は心に突き刺さったし、読み手の視野を広げてくれる良書だと思った。
(追伸)
自分にとって必要なカロリー量、水分量、電気量を、予め把握しておけば、無駄のない生活を送ることが出来ると書かれていた点は、思わず笑ってしまったし、なるほどなと思わされた。
後それと、12V用のソーラーパネルを購入して、その電力を12Vバッテリーに蓄電して、家電品を稼働させていた路上生活者の姿には笑ってしまったし、賢いなと思わされた。
どうも。
↑の文章は、2017年に書いたものである。
今何気なく読み返してみると、
「おい、昔の俺の方が、今よりか文章上手くないか?どうなってんだこれは。今でも読書は結構してるけど、もしかして退化してるのか?」という感想を抱いてしまった。
世も末である。(あ、俺が末なのか)
人は短期間で、こんなにも退化するのである。
恐ろしい話だ。
2017年とか、なんか遥か昔に思えるわ。
全然2年前のことなんて記憶にない。
昔の俺は、なんかしてたのかな?
相変わらず、特に何もしてなかったのだろうな俺は。
だから記憶にないのかなw
おしまい。